Bulk update customization
概要
プロセス管理利用時、ステータス承認が必要なレコードが溜まってきたケースを想定します。
複数レコードの個別承認は手間がかかるので、レコード一覧画面から一括で承認ができるようにカスタマイズします。
UI 周りに kintone UI Component を使用することで、kintone にマッチする画面をスピーディーに作成できます。
使用するコンポーネント
完成イメージ
以下が、画面の完成イメージです。
事前準備
一括承認専用のレコード一覧を作成します。「(作業者が自分)」の一覧を使用することもできますが、今回はわかりやすい一覧を別途作成します。
例として、ステータスが「In progress」、作業者がログインユーザーのレコードのみが表示される一覧を作成します。
JavaScript/CSS カスタマイズ
kintone UI Component の UMD ファイルをアプリに読み込んだ上で、以下のような実装をした JavaScript ファイル(bulkUpdate.js)をアップロードします。
ファイルのアップロード方法などは、Quick Start をご覧ください。
今回は、確認画面の作成に SweetAlert2 を使用するので、別途以下ファイルを読み込みます。
今後のバージョンアップデートで Dialog コンポーネントの提供を予定しているので、確認画面の実装は将来的にはそちらで置き換えることも可能です。
bulkUpdate.js
kintone.events.on('app.record.index.show', (event) => {
// Write the process here
});
一覧画面にボタンを設置
Button コンポーネントを利用して、レコード一覧画面に Bulk approval ボタンを設置します。
ここでは、各一覧が持つ view ID を利用して、一括承認専用の一覧にのみボタンを表示させています。
※ view ID はレコード一覧画面の URL から取得できます。
if (event.viewId !== 6342505) {
return event;
}
// Prevent duplication bug with ID granted by property
if (document.getElementById('kuc_button') !== null) {
return event;
}
const header = kintone.app.getHeaderMenuSpaceElement();
const button = new Kuc.Button({
type: 'submit',
text: 'Bulk approval',
id: 'kuc_button'
});
header.appendChild(button);
Bulk approval ボタンクリック時の処理
Bulk approval ボタンをクリックした時の動作です。
対象のレコードがない場合は、確認ダイアログを表示させる前に処理を中断します。
確認ダイアログでキャンセルを押した時も、処理を中断します。
メッセージの表示には Notification コンポーネントを使用しています。
button.addEventListener('click', () => {
// When there is no records being processed
if (event.records.length === 0) {
const updateAlert = new Kuc.Notification({
text: 'There are no records being processed.'
});
updateAlert.open();
return event;
}
Swal.fire({
title: 'Are you sure to approve the displayed records in bulk?',
icon: 'question',
showCancelButton: true,
}).then((resp) => {
// When Cancel is pressed
if (!resp.isConfirmed) {
const cancelInfo = new Kuc.Notification({
text: 'Canceled.',
type: 'info'
});
cancelInfo.open();
return event;
}
// Write subsequent process
});
});
今回は複数レコードの一括処理なので、更新に時間がかかる場合があります。
そのため、更新中に表示するローディング画面を実装してみます。
ローディング画面の実装には、 Spinner コンポーネントを使います。
open() メソッドで、ローディングが始まります。
// Start bulk approval
const spinner = new Kuc.Spinner({
text: 'now loading...'
});
spinner.open();
一括更新処理に使うパラメーターを作成します。
一覧画面で表示中のレコードをループさせて、レコード ID とプロセス管理で設定されたアクション名を持ったオブジェクトを含む配列データを作成します。
obj.action には、プロセス管理で設定されたアク ション名を記述します。
更新対象は、一覧画面で表示中のレコードのみであることにご注意ください。
const records = event.records.map(record => {
let obj = {};
obj.id = record.$id.value;
obj.action = 'Approve';
return obj;
});
const appId = kintone.app.getId();
const param = {
'app': appId,
'records': records
};
更新に成功したら、 Notification でメッセージを表示させます。
Spinner の close() メソッドを使って、ローディング画面を終了させることを忘れないでください。
v1.2.0 で追加された close イベントを使って、Notification の閉じるボタンを押したタイミングで画面をリロードさせることもできます。
kintone.api(kintone.api.url('/k/v1/records/status', true), 'PUT', param).then(() => {
const successInfo = new Kuc.Notification({
text: 'Bulk approval was successful!',
type: 'info'
});
successInfo.open();
// Finish bulk approval
spinner.close();
// When close button is pressed
successInfo.addEventListener('close', () => {
location.reload();
});
}).catch(error => {
// Process when REST API error occurs
});
エラーメッセージの表示
処理中にエラーが発生した場合、 Notification を使ってメッセージを表示しています。
}).catch(error => {
// Process when REST API error occurs
let errmsg = 'An error occurred while retrieving the record.';
if (error.message) {
errmsg += ' ' + error.message;
}
const updateError = new Kuc.Notification({
text: errmsg
});
updateError.open();
spinner.close();
});
本記事は、 2022 年 1 月時点の kintone と Google Chrome で確認したものになります。
また、カスタマイズに使用した kintone UI Component のバージョンは、v1.3.0 です。