A commentary on the difference between v0 and v1
概要
kintone UI Component の v1 は、提供コンポーネントの精査やアクセシビリティ対応に加え、開発者がより使いやすいように内部設計の見直しを行っています。
ここでは、 kintone アプリのカスタマイズで使うにあたり、 v0 と v1 のコードの書き方の違いと、 v1 でより使いやすくなったポイントについて解説します。
完成イメージ
例として、 kintone UI Component を使ってレコードの一覧画面に検索ボタンを作るコードでご紹介します。
こちらが画面の完成イメージです。
JavaScript/CSS カスタマイズ
早速ですが、まずはコードを見てみましょう。
ここでは kintone UI Component の UMD ファイルを使用しています。
ファイルのアップロード方法などは、 Quick Start をご覧ください。
v0 を使った場合
// Process to prevent component duplication bug
if (document.getElementById('my_index_text') !== null) {
return event;
}
const header = kintone.app.getHeaderMenuSpaceElement();
// Show search box
const text = new kintoneUIComponent.Text({
placeholder: 'Enter keywords'
});
const button = new kintoneUIComponent.Button({
type: 'submit',
text: 'Search'
});
// Use text and a button side by side
text.element.style.float = 'left';
button.element.style.float = 'right';
header.appendChild(text.render());
header.appendChild(button.render());
// Specified id for component duplication bug prevention
text.element.id = 'my_index_text';
v1 を使った場合
// Process to prevent component duplication bug
if (document.getElementById('kuc_text') !== null) {
return event;
}
const header = kintone.app.getHeaderMenuSpaceElement();
// Show search box
const text = new Kuc.Text({
placeholder: 'Enter keywords',
id: 'kuc_text'
});
const button = new Kuc.Button({
type: 'submit',
text: 'Search',
id: 'kuc_button'
});
header.appendChild(text);
header.appendChild(button);
v0 と v1 の違いを解説
それでは、 v0 と v1 ではどのようにコードの書き方が変わってくるのでしょうか。
主な違いは以下です。
- ネームスペースの名前が簡素化
- render() メソッドが不要に
- プロパティを利用して値の更新が可能に
- パーツ並びの利便性向上
- プロパティの見直し
- Alert と Label コンポーネントのプロパティ化
- Item.label の自動補完
ひとつずつ解説していきます。
ネームスペースの名前が簡素化
v1 では、インスタンスの呼び出し方 が new kintoneUIComponent から new Kuc となり、より簡潔なコードが書けるようになりました。
- v0 のコード
const text = new kintoneUIComponent.Text({
placeholder: 'Enter keywords'
});
- v1 のコード
const text = new Kuc.Text({
placeholder: 'Enter keywords'
});
また、これにより同一アプリに v0 と v1 の UMD が読み込まれた際に、どちらかが上書きされてしまうというリスクがなくなりました。
render() メソッドが不要に
v0 では、内部実装の都合上、appendChild する際に render() メソッドを用いてコンポーネントの Element を返す必要がありました。
v1 では、設計を見直したことで render() が不要となり、よりシンプルな書き方でコンポーネントを描画できるようになりました。
- v0 のコード
header.appendChild(text.render());
- v1 のコード
header.appendChild(text);
プロパティを利用して値の更新が可能に
v0 では、値を更新する場合、メソッドを別途呼び出す必要がありました。
v1 では、プロパティを利用して値を更新することができます。
- v0 のコード
const button = new kintoneUIComponent.Button({
type: 'submit',
text: 'Search'
});
// Update the value by calling the method
button.setText('Register');
- v1 のコード
const button = new Kuc.Button({
type: 'submit',
text: 'Search',
id: 'kuc_button'
});
// Property can be used to update values
button.text = 'Register';